実家・山形から沖縄に移住して、もう六年過ぎた。
地元は山に囲まれた田園地域。のどかで自然がいっぱいの田舎町。そこで高校まで育ち、あとは色んな
土地で暮らした。
最終的にはこの島に流れ、現在は「地域猫」の活動を「使命」と感じて行っている。
私の生まれた町は、猫も犬もたくさんいた。実家でも私が生まれたときから犬や猫がいて、あたり前のよ
うに私は動物と接していた。他にもアヒルやにわとり、桜文鳥、池には鯉などもいて、動物園のようだっ
た。両親も動物が大好きで父は近くの山に山菜や魚を獲りに行くときは必ずワンコを車に乗せて連れて
行っていた。
私はいつも思う。
地域性もあるんだろうけど、地元ではノラたちへの理解もあり、野良猫がコタツの中に入っていても
笑い話で済むくらい、みなおおらかだった。
この活動をしていると、人間性の違いがハッキリと分かってくる。それは哀しいことでもある・・・
職場の猫好きのママさんは言う。
「生き物が嫌いな人間は自分のことしか考えられない、余裕の無い人間だ。」
余裕が無いとは・・・心にゆとりが無いという意味なんだろうか。この殺伐とした現代社会で自分の得に
もならないノラという存在は邪険にされ嫌われ追われて行く・・・・なぜこんな世の中になってしまった
のか・・・。
たまに実家に電話をすると、母の足もとに猫が絡んでいるらしく電話越しに「みゃあ」と声が聞こえる
ときがある。母も父も猫や犬が大好き。そしてちゃんと不妊・去勢手術の重要さも知っており、手術も
済んでいる。あんな田舎の人でさえ、ちゃんと猫たちのことを考え手術もさせているのに、なぜ不妊・去
勢手術を「残酷だ」なんて言う人がいるのかな・・・価値観の違いなんだろうか・・
哀しくなる現実がたくさんあるけど、私はこれからもこの島で、「地域猫」を続けて行く。続けてゆく
ことで、守れる子は守ってゆく。いつか頑張って、シェルターでも造ることが出来たら・・・みんな
収容して終生共に歩んでゆけるのにね・・・。
夢は大きいけど、絶対に実現させたい。あの子たちのために。
画像は実家・山形から送られてきた写真を携帯で撮ったものです。