職場は、この島でも大きな歓楽街。人生に疲れた人間や金に汚い人間が集まる街でもある。
そんな環境の中で、ノラたちの存在は大きい。子猫が生まれれば餌をあげ、頭を撫でている。
荒んだ心を癒してくれるのもノラたちなんだろう。
私は元夫の保証人から、莫大な借金を背負い自己破産をした。元夫は行方不明。女が一人で生きて行く
には、貯金がしたかった。私は自分の意志でこの仕事を選んだ。
毎日が荒んでいた。酒に溺れる日々だった。
けど、職場のノラたちを見ていると心が癒され救われた・・・・。あいつらも一生懸命生きている。
雨降りでも台風でも、何とか生き抜こうと知恵を絞って生きている。
私は過去の事をいつまでも引きずり、この仕事も自分の事も蔑みながら生きている。ああ・・なんて
小さい人間だ・・・・。ノラたちのお陰で気づく事がたくさんあった。何でも人のせいにして生きてきた
自分がちっぽけな存在に見えた・・・・。
空を見上げたら、碧い空があり、白い雲があり、そして黄金色の太陽がサンサンと降り注いでいた。
「がんばるか」
つぶやいてみる。ノラたちは私の脚に絡まり、「大丈夫だよ」と言っているように感じた。
その後、すぐにある人と出会い、「太陽」の話を聞かされた。そして江原さんを知り、私はスピに
目覚めたのでる。
あれから約二年、未だに職場は変わらないけど、ポジティブに働いている。ネガな波動は普通の
仕事よりは多いだろう。悪い人間も、悪魔のような人間もたくさん・・・いる。しかし、流されては
いけない。私には「守らなくてはならないもの」がたくさんある。
猫たちは、私に素敵なものをたくさん運んでくれた。
「負けない心」「ポジティブに生きること」「守るものがあると言う使命」
そして、一番のプレゼントは「無償の愛」だろう。損得じゃない・・・守りたいものを真摯に守る。
それは、私がこの島に来た使命でもあるだろう。
たくさんのノラたちに感謝している。貴方達に出会わなければ、いつまでも腐った自分がいた。
ただ流され生きて行くだけの人間に成り下がっていただろう。
ありがとう。勇気と知恵をありがとう。貴方達のために、これからも精一杯生きてゆく。
いつかたましいだけになったのなら、上の国のお花畑で一緒に暮らしたい・・・・
愛しいノラたち。ありがとう。