ノラ達の最期の言葉

2006年から沖縄で野良猫のTNR活動を行っております。

☆鳥☆

 
 昔は鳥になりたかった。

なぜだろう・・・・ただ大空を自由に飛ぶ鳥をみて、いつも思っていた。

空が大好きで、いつも空を見上げていて その延長上に鳥がいた。

私は本来「自由人」「放浪者」のような性格だった。父は私のことを放浪者と呼ぶ。

何処でも好きな場所へ行く娘に、父はあきらめていたのかもしれない。

母は父とは正反対で、常識を重んじるまじめで潔癖な性格だった。私のフラー(バカ)ぶりに、

散々ケンカをしてやりあってきた仲だ。私を理解しようとしない。そして私も母の考えを理解できなかっ

た。 今は山形と沖縄。遠く離れた地で暮らしているせいか、互いに存在を認め合うようになり、意志を

尊重しあえるところまできている。

地域猫活動」をしている私を、ようやく一人前の人間として認めてくれたようにも感じる。

ワガママで、子供みたいな私が、自分のためではなく小さな命のために帆走している私を、母は少し

ずつではあるけれど、まともな大人として対応してくれる。父は相変わらず

「お前は放浪する運命だから、頑張りなさい」

としか言わない。けど、父も母も、今の娘に満足だろう・・・と思う。

親孝行はあまりしていないけど、遠く離れた地で五年も逢っていないけれど、私はあなた達の「娘」

として生まれてよかったです。一時期は酷いウツになり、自分で自分を痛めつけたときに、あなた達の

心強い励ましがあったから、私は生きています。

ありがとう。感謝を直接口には出来ない私だけど、本当に言いたいことは、

「産んでくれてありがとう」

です。産んでくれたから、今は沢山の「命」を助けてあげられることが出来る。

愛をたくさん貰った私は、今度は愛を送り続けています。ノラたちにも、家族にも。

いつまでも元気で居てください。なかなか返れないけど、私はあなた達の「娘」です。