☆鳥☆
昔は鳥になりたかった。
なぜだろう・・・・ただ大空を自由に飛ぶ鳥をみて、いつも思っていた。
空が大好きで、いつも空を見上げていて その延長上に鳥がいた。
私は本来「自由人」「放浪者」のような性格だった。父は私のことを放浪者と呼ぶ。
何処でも好きな場所へ行く娘に、父はあきらめていたのかもしれない。
母は父とは正反対で、常識を重んじるまじめで潔癖な性格だった。私のフラー(バカ)ぶりに、
散々ケンカをしてやりあってきた仲だ。私を理解しようとしない。そして私も母の考えを理解できなかっ
た。 今は山形と沖縄。遠く離れた地で暮らしているせいか、互いに存在を認め合うようになり、意志を
尊重しあえるところまできている。
「地域猫活動」をしている私を、ようやく一人前の人間として認めてくれたようにも感じる。
ワガママで、子供みたいな私が、自分のためではなく小さな命のために帆走している私を、母は少し
ずつではあるけれど、まともな大人として対応してくれる。父は相変わらず
「お前は放浪する運命だから、頑張りなさい」
としか言わない。けど、父も母も、今の娘に満足だろう・・・と思う。
親孝行はあまりしていないけど、遠く離れた地で五年も逢っていないけれど、私はあなた達の「娘」
として生まれてよかったです。一時期は酷いウツになり、自分で自分を痛めつけたときに、あなた達の
心強い励ましがあったから、私は生きています。
ありがとう。感謝を直接口には出来ない私だけど、本当に言いたいことは、
「産んでくれてありがとう」
です。産んでくれたから、今は沢山の「命」を助けてあげられることが出来る。
愛をたくさん貰った私は、今度は愛を送り続けています。ノラたちにも、家族にも。
いつまでも元気で居てください。なかなか返れないけど、私はあなた達の「娘」です。