ノラ達の最期の言葉

2006年から沖縄で野良猫のTNR活動を行っております。

今朝も毒餌で・・・・・「命」が消えました・・・・・

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今朝は寝坊した。そこに店の隣の女の子からの電話で起こされた。

「るらちゃん、チャコが今・・・死んだ」

『チャコ』とは、職場で昔からいろいろな店の人に可愛がられていた不妊手術済みのノラ子。

しぐさや雰囲気がうちのククに似ているので特に可愛がっていたノラ子だった。

「すぐ警察を呼んで、今行くから」

私は現実を受け止められないまま早口で言い電話を切った。

急いで店に向かった。職場まで20分くらい。頭もパニックしてきているのが分かる。

店に着くと、女の子が私の働く店の向かい側に立っていた。その足もとにチャコはいた。

画像の通り目を開き横たわっていた。口からは他の子と同じく粘着性のあるヨダレが出ていた。


私はすぐ写真を撮った。そして携帯のカメラでも撮った。

「警察は?」

「一人来たけど(近くの交番勤務が)すぐ帰りよった。役所に連絡しておくって・・・」

「・・・・・」

警察は一人来て役所に遺体の片付けだけを頼み帰ったらしい。私はすぐ沖縄署に電話をした。以前、

三匹のノラ子たちが同じように毒物らしいモノで殺されたという経緯を話し、もう一度警官に来てくださ

いとお願いした。

いつの間にか近所の店の人間が集まっていた。見慣れたノラ子の遺体に口々に「かわいそう」とだけ

言っていた。この子は別の店の従業員がとても可愛がっていて、首輪も着けていた。けどこの従業員

の方はずっと姿が見当たらない。飼っているのかもハッキリ分からない。その店の女の子が来て連絡

すると言っていたけど本当にしたのかは分からない・・・・

やがて警官が一人と役所の職員が一人きた。さっきも来た警官らしい。

私は警官に先日に起きたノラ子三匹の毒餌事件の事を話し、管理センターも実際に現場に見に来たという

経緯を話した。

「私はノラ猫のボランティアをしています。立て続けに四匹も明らかに人為的なモノで死んでます。動物

管理センターの方も現場と死体を見に来たときに、人為的なものだと言ってました。

もしもこれが飼い犬や飼い猫、もしくは子供や浮浪者が拾って食べたりしたら死にますよ。明らかに

これは犯罪ですよ。」

と、強めに言った。警官は少したじろいぎながらおかしな表情で思案しているように見えた。

「確かに・・・立て続けに猫が人為的なもので死んでいるということは問題ですから、上の者と話をして

みましょうねっちでも調べるから」

と言っていた。カメラも持たず証拠写真も撮ろうとしない警官の言うことは信用できないけど、周囲

の人間は見ているわけだから、この中にもし犯人が覗いていたらきっと少しは「ヤバイ」と思うだろう。

吉原の方々はお喋りだからすぐ噂としてノラの毒餌事件は広まる。二度目となれば警察も少しは考え

を変えてくれるかもしれない・・・・

後ろで黒いビニールを持った若い役所の人に警官はチャコの遺体を入れるように言った。私は、

「このコは首輪をしているんですよ。飼い主はよく分からないけどずっと前から吉原の人間に

可愛がられていた猫です。私がペット葬儀場にお願いします。」

と言った。警官と職員はビックリしたような顔をしていたけど、役所で廃棄物扱いでチャコを

棄てられたくなかった。このコは私がこの街に来てから店を移っても私に着いてきてくれたノラだから。

そのうちに近所の店の方々がみんな可愛がり、不妊手術をしているようで子供も産まなかったため、

あちこちの店からご飯を貰っていたノラだった。雨が降るとよく膝の上に乗ってきた。毛が長いので

濡れるのが嫌だったんだろう。とにかく可愛い、みんなに愛されたノラ子だった・・・・・・


警察も職員も帰り、私は県南にあるペット葬祭の店に電話を入れた。合同荼毘で5000円。遺体を取りに

も来てくれた。

ペット葬祭の方が来る前に私はチャコの遺体を抱いていた。後から後から涙が溢れ止まらなかった・・・

まだ温もりの残る身体・・・長い毛がショックであちこち抜けていた。

苦しかっただろうね・・・まさかアナタがこんな目に遭うとは思いもしなかった。いつもお腹一杯だから

やたらなモノは食べないと思っていたから・・・・私がもう少し急いで活動を始めていたら、こんな悲劇

は無かったかもしれない・・・・自責の思いに胸が締め付けられた・・・・

「チャコ・・・今度産まれてくるときは・・・もっとアンタたちが住みやすい国になるように・・・

私たちは頑張るからね・・・それまでは生まれてこないで・・・・もし私がそっちに逝ったら

シーマやチビやみゅうと一緒に迎えてよ、ケンカしないで仲良くよ・・・・」

徐々に冷たくこわばるチャコを抱きしめた。震えと涙が止まらなかった・・・・・昨日まで元気に吉原

を闊歩していたチャコが今日は冷たくなっている・・・・現実なんだ、これが「死」なんだ。

やがてペット葬祭の方がチャコを迎えに来てくれた。とても丁寧に遺体を扱ってくれた。役所の人間は

前に毒餌で死んだ子を袋ごと車に放り込んでいた。この違いはなんだろう・・・・・ペット葬祭も役所

も遺体を扱う仕事をしている。内容は違うけど扱いの差が酷い。

現在行方不明のノラたちも何処かで朽ち果てているんだろうか?探しても見付からない。歩き回る場所

はだいたい決まっているのに・・・・

正直、もうノラたちの亡骸は見たくない。けど私が「地域猫活動」を続けてゆくにあたって、これからも

再び起こりうる現実かもしれない。そのたびに心に血の涙を流すんだろうね・・・・

この記事を見てくれた方、今まで見ていてくれた方、今回は亡くなった写真を掲載します。

これは事実である・・・ということを皆さんに知って欲しいです・・・・・載せて良いのかさえ判断

出来ませんが・・・。

気分を害された方・・・ごめんなさい。



上から今回殺された「チャコ」吉原の人気ノラ子でした。遺体と私が遺体を抱いたときの画像です。

次は三週間前の毒餌事件で犠牲になったみゅう、白黒のノラ子、みゅうの娘の三匹です。

みゅうと白黒のノラは隣の店の女の子が飼い犬の散歩中に駐車場で見つけ、タオルに包んでお花を

備えてくれてました。

最後に画像を一つ付け足しました。「チャコ」の死後直後に口から出てきた粘着性のある液です。

他の謎の死を遂げたノラ達の口からも同じ液が出ていました・・・・