ノラ達の最期の言葉

2006年から沖縄で野良猫のTNR活動を行っております。

☆向かいのママさんへワンコが来た☆

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向かいのお店のママさんは、猫大好きで犬も大好き。チィチィやクロノラ子たちにもご飯を上げてくれる

ガラガラ声のママさん。元アシバー(ヤクザ屋さん)の奥さんなので、近隣の人間からは怖がられている

存在・・・これは本人も言っていた。私はこのママさんとノラ子たちのことで親しくなり、私がママの店

の向かいの店に場所替えをしてきた。このママさんなら「地域猫」に対して理解があるようで話もしやす

い。そして何よりも、生き物に感謝しているような方だからだった。

ママは、以前にワンコを飼っていた。名前は「モモ」。私も何度か散歩させている姿を見たことがあっ

た。とても人懐こく、かわいいチワワだった。いつの頃からか、この「モモ」は姿を消した。その当時は

ママとは親しくなかったので話もしたことが無かったが、何となくワンコが心配だったのを覚えている。

そのママが一昨日から1匹のワンコを飼った。名前は「マル」。ママの息子さんが知り合いから引き取っ

たワンコらしい。この子はとても人馴れしているが、ときたま見せる表情が怯えたような顔をしているの

で、何となくおかしいな・・・と感じていた。予感は当たった。。。息子さんが引き取ったのは知り合い

夫婦の間に子供が出来たので、処分するとのことだった。ママさんの息子さんは、マルが可哀そうでなの

で引き取ってきたという。しかも、虐待もしていたらしい・・・叩いたり蹴飛ばしたり、していた

と。。。見かねたママの息子さんが、この子を引き取った。ママは始め、猛反対したという。実は以前に

飼っていた「モモ」は、ママの目の前で事故死したのだった。ひき逃げだった。。。。。

ママはあまりの悔しさに、轢かれた「モモ」を抱きながらその場で大暴れしたらしい。近隣の人になだめ

られ、病院に連れて行った。けど。。。手の施しようが無かったのだという。。。ママはその車を探し回

った。。。結局その車も吉原からいなくなり、ママは三ヶ月ほどウツ状態にまで陥ってしまった・・・と

聞いた。「モモ」をママに譲ってくれた親友から「いつまでも泣いていたらモモは天国に行けないよ」と

諭され、やっと立ち直ったと、ママは私に言った。。。現実に愛する生き物の「死」と直面してしま

ったママは、それ以来ワンコを飼うのを一切止めたという。。。。今日、その話を聞かされたのだが、マ

マは「モモ」を思い出したのか、目に涙を浮かべて私に話してくれた。。。。私も涙が出た。。。ママが

ノラ子たちを可愛がっているのも、事故死した「モモ」にもっともっと愛を与えたかったからかもしれな

い。。。その愛が途中で断ち切られたことから、ノラ子たちを愛してくれていたのかもしれない。。。


チィチィとクロノラ子に、「マル」が慣れてくれるようにママは色々な手を使って試している。ワンコが

来たからノラ子はもういいよって人じゃないのが嬉しかった。私はママに言った。。「マルは、モモが導

いてくれたのかもしれないね。」ママは、うなずいていた。虐待され処分される寸前にママの元へとやっ

てきた。。。何か導きがあったのだと思う。「マル」が新しい「愛」に出逢えたのも、「モモ」からの贈

り物かもしれない。早く「マル」の心の傷も身体の傷も癒えてゆくように私も祈っている。


画像は、向かいのママさんの家族になった「マル」。
虐待され処分されそうだった「マル」には、新しい幸せを感じて欲しい。