過ぎた。そして私のそばに残された『チィチィ』とクロノラ子兄弟の２匹たちは、兄妹たちが相次いで
毒えさや事故で天使になっていくなか、昨日まで毎日、３匹で私が出勤すると店の前で待っていた。
クロノラ１匹と、チィチィは手術済み。そしてクロノラの片割れも近々去勢手術を行う予定だった。
今日は猫を増やしている店のメスノラ子を保護する予定だったけど、お店に行っても開いていないし
連絡の取りようがなくて、手術の予約をキャンセルしたくはなかったので、クロノラ子の片割れを去勢
手術させることに変更した。ところが、昨日までご飯を食べに来ていたのに、来たのはチィチィと、去勢
済みのクロノラ兄。私はおかしい・・・と想いながら、姿を現さないのでＲさんの見ているノラ子の去勢
手術を行うことにした。このRさんが世話しているノラ子は、元々ある店で飼われていた猫だったので、
だいぶ人馴れしている。人馴れしていても捕獲器を使った方が病院側はスムーズなので、捕獲器を使っ
た。辺りの店から『ボス』と呼ばれている白黒ノラ子。昔は首輪もつけて可愛かった。それが捨てられ、
ボロボロの状態になり現在はＲさんが世話をしている。
『ボス』をすぐ病院に連れて行き、明日の夕方に引取りとなる。いつもならそのまま帰るのだけど、
携帯代を稼がなくてはならないので職場に戻った。
店に戻ると、オーナーのパパが私に息せききって言った。
「猫が死んでるよ」
私は一瞬頭が回らず
「は？！」
と答えた。また事故に遭ってしまったのか・・・？と不安がよぎる・・・・
どうやら違うらしい。なぜならその猫はお店の裏の風呂場のボイラーが置いてある隅っこで息絶えてい
た。。。。
今朝、姿を見せなかったクロノラ子・・・・・。
私はがっくりと腰を落とした・・・・・・・・・・・・・・・・。
「隣りの家の奥さんが、窓を開けたら死んでるの、見つけたよ。」
オーナーが言う。
私はクロノラ子の身体を見て触った。まだ、硬直していない。外傷もなく、顔の半面がヨダレで濡れてい
た。そして便も垂れ流していた。この状況は、ほとんど毒えさでやられたノラ子たちと同じ状況・・・・
しかも、路地から入った奥の隅っこ・・・。明らかに事故ではない・・・・。
警察を呼んだほうがいいのか・・・？私は迷った。なぜなら、隣りの民家には小さな子供たちがいて、今
日は土曜日だから学校も休み。家の中にいるようなので、警察を呼ぶには場所があまりにも悪いので
は・・・と感じた。また騒ぎになると私も店にいずらくなってしまう予感がしていた。この店に移ったの
は、前の店よりもフンを出来る砂場が近くにあることや、オーナーの理解があることだった。だから、ご
近所に迷惑をかけたらオーナーまでいろいろ言われてしまう可能性があるので、今回は警察への通報をあ
きらめた・・・・。
「これは・・・・毒や薬だよ・・・・」
私はオーナーにぽつりと言った。
すぐにペット葬祭へ電話をして、５０００円かかるけど、『チャコ』や『シロチビ』と同じく遺骸は
焼いていただくことにした。。。。そして合同の墓地に入る。役所に預けるよりも、私はこの方が
天に真っ直ぐ帰れると思っているから・・・・。
葬祭が来るまで、仕事にはならなかった。今まで触れられなかったノラ子ら触れたのが、こんなことにな
ってからなんて・・・・『シロチビ』のときもそうだった。天使になって、やっと触れることが出来た。
クロノラは、毛づやの良いオスで、身体もだいぶ大きかった。初めて触れるこの子は、まだ母猫たちが生
きていたころから私はご飯歩上げていたので、哀しみが一気に込み上げる・・・・。
「ごめんね」
を繰り返した。守ってあげられなかった。またこんなことが起きてしまった・・・・・
辛すぎる。不妊・去勢手術の促進、フンの清掃などを頑張っても、結果がこんなこと・・・・
私に対して恨みがあるなら私に毒を盛れ！！
そう・・・叫びたい。
この子たちが一体何をした？
人を殺したか？
叫びたい。腐った思いに叫びたい・・・・・
ペット葬祭が来て、箱に入れたクロノラ子は南部の葬祭場へといった。。。。
ちゃんと骨になって、供養してくれる。
私が添えたのは、花。
シャメは携帯が止まっているので写せなかった。今日の画像は生前のクロノラ子。
虹の橋のたもとで、みんなみんな待っている・・・・天使になった子、不明になって長い子・・・・
親・兄弟たちが、みんな待っている。拍手で迎えられたの？・・・・・・・・・・・・・・
頑張っても頑張っても・・・・なんで殺すの？そんなに無駄な命？
これも・・・試練なの？
画像の一枚目は左側の顔をのぞかせているのが今回、毒らしきもので天使になったクロノラ子・・・
二枚目は舌をちょこっと出して愛嬌あるクロノラ子・・・
